日本と海外では家計に対する投資金額の割合が大きく異なります。

海外の投資事情

まずは以下の数字をご覧ください。
資金循環の日米欧比較の図

 

※日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」より抜粋

 

上記は何を表わしているのか、お分かりでしょうか?
これは「家計内でどのようなことにお金をつかっているのか」を表わした図です。
ご覧の通り、債務証券・投資信託・株式に使っているお金の割合が日本と比べて3倍以上の差(日本15.2%:アメリカ52.8%)があり、投資に対する根本的な意識が海外とは大きく異なることが分かります。
当ページでは、株式投資・債権投資・信託投資・不動産投資等、様々な投資事情にフォーカスを当て、その実態について迫りたいと思います。

 

 

なぜ海外では投資が盛んなのか

上記の図と見て頂くと分かる通り、日本は得たお金の半分以上(53.3%)を「現金で保有」「預金」しています。
一方で、アメリカは現金・預金の割合が12.9%と、日本の僅か4割程度となっています。
これは、海外には以下のような考えが根強く残っているからです。

 

 

度重なる恐慌

世界では、幾度となく「恐慌」が訪れています。
1929年に起こった「世界恐慌」では、株の大暴落をはじめ、銀行・企業の倒産、失業率の上昇等、数多くの負を生み出しました。
したがって、お金は預けておくよりも自身で運用した方が良い、という考えを持つ方が多いようです。

 

 

 

社会保障が充実していない

日本では当たり前の「皆保険制度」ですが、世界で採用している国は実は少ないです。
先進国ですとアメリカは皆保険制度を導入しておらず、治療や診療を受ける際には民間の保険会社を通す形になります。
国からの保障が少ないということで「自身で稼がねばならない」という思いが強いようです。

 

 

海外にも不動産投資がある?

投資用の外国の紙幣

 

当然ですが、海外にも「不動産投資」は存在しております。
日本と同様に「家賃収入(インカムゲイン)」「売却収益(キャピタルゲイン)」のいずれかを狙う形になりますが、やはり手堅いのは前者の方ではないでしょうか。
アメリカ・ヨーロッパ各国の主要都市であれば需要が大きく下がることがまずありませんので、手堅く資産運用することが可能です。
後者の場合、経済発展に伴う地価上昇を狙うために、タイやフィリピンと言った所謂“発展途上国”に投資するケースが多くなっています。
なお、国によっては個人又は法人が土地を所有することができない(※中国等)ケースもありますので、全ての国で自由に不動産売買を行えるわけではありませんのでご注意ください。

 

 

詐欺も多い

詐欺をイメージした破られた紙幣

 

海外不動産投資で良く用いられる「プレビルド方式」をご存知でしょうか。
「プレ(pre:前)」「ビルド(build:建てる)」という文言の通り、建物を建てる前に物件を購入する投資手法です。
日本で言う所の「ソーシャルレンディング」がこれに当たるかもしれません。
ソーシャルレンディングは、募集人が“自身のやりたいこと”をネット上に公開し、それに賛同した人から“出資金”を募るというサービスです。
プレビルド方式もこちらと同様に「こんな建物を建てたい」という目論見に対して購入者を募りますので、両者は非常に似た性質を持っていると言えます。
ただし、海外情勢・危険性・リスク等については日本にいると中々感じることが出来ないため、お金を持ち逃げされた又はそもそもそのような計画が無かった(詐欺)など、悪徳業者の餌食となってしまうケースも後を絶ちません。

 

 

上手にお金を運用しましょう

海外と比べ、日本ではまだまだ投資を積極的に行うという動きが少ないです。
もちろん貯金をすることが悪いというではありませんが、インフレーションや老後のための資金に備えるためにも、無理のない範囲で投資をはじめてみるというのも一つの手です。
自身に合った投資方法を見つけ、是非挑戦してみてはいかがでしょうか。